07 7月 靴がきつい!といった場合のサイズ調整案内
革靴がきつかったり、サイズが合わなくてお困りですか?合わない靴をそのまま履いていると足の健康に悪いので早めに対処しましょう。
靴がきついといった場合の対処方法は靴の素材、タイプ、状態によってそれぞれ異なります。実は色々な対処方法があるので自分の足と靴にあった方法にて状態を緩和させましょう。
こちらのページでは主に靴のサイズがきつい場合の調整方法について紹介していきます。
靴のサイズ調整の基礎知識
自分の靴のサイズが合わないといった際にまず知っておいてほしいことがあります。
すべての靴が伸ばしによるサイズ調整が可能なわけではありません。靴の素材によっては全く伸びないものもあります。そういったケースを避けるためにも予めサイズ調整の基礎知識を身に着けておきましょう。
1.靴の伸ばしは「ストレッチ」
靴のサイズを伸ばすことを専門用語で「ストレッチ」と呼びます。
ストレッチは色々な方法で行いますが横、縦(靴の前後)、上下に伸ばすことを含みます。
どのような靴でも一番伸びやすいのは横方向へのストレッチです。小指側がきついといった場合に有効です。
2. 2cm以上のサイズ調整は可能か?
基本として、自分の感覚で2cm以上きつい靴の完璧なサイズ調整は困難です。
2cm以上きつい場合には当然アッパー(靴の上部の革など)を2cm以上伸ばす必要があります。実際にその程度伸びる革靴もありますが、履いたときのフィッティングはやはり完璧とはいきません。
ですのであまりにきつすぎる靴は当サイトの場合買い直しをお勧めしています。
3. 1回の調整で完全に緩和されるケースはまれ
サイズ調整したけれども、完全に改善しなかったといった場合にも諦めないでください。
実はサイズ調整は高度な技術が必要なメンテナンスです。専門スタッフとの密なやり取りが実際に必要
です。1回目の調整で緩和された部分とされなかった部分について専門スタッフにフィードバックしてみてください。2回目の調整では更に調整の精度が上がるはずです。
ストレッチに関しては2~4回再調整するのは一般的と考えるのがいいかと思います。
3.サイズ調整は自宅での対処は難しいと考える
「自宅でのDIYにてなんとかならないか」といった質問をもらうこともありますが、自宅での本格的なストレッチは困難です。一方でちょっときついといった場合の調整なら可能なケースもあります。
アッパーがレザーでちょっとだけきついな、といった場合にはストレッチーと呼ばれる溶剤にて調整が可能です。
近年のストレッチャーはとても使用しやすくまた非常に効果的な商品が多いです。当サイトでのおすすめは下記のコロニル ストレッチです。香りもよく、皮革がとてもよく伸びます。
◯コロニル ストレッチ
当店舗での取扱もあるので、一度使って見てから購入を考えたいといった場合は店舗まで来店ください。また使い方がわからない場合などにも来店にて紹介可能です。
大幅にストレッチする場合は靴の形状も変わる
ちょっと考えると当然のことなのですがストレッチする際には靴の形状も変わります。調整後に後悔しないためにもこの点は頭に入れておきましょう。
ちょっときついといった場合のストレッチでは靴の形状が大幅に変わることはないです。しかしかなりきつい場合の伸ばしはアッパーの形状が変更になるので注意しましょう。
靴の素材別で判断する伸びるor伸びない
靴伸ばしのサイズ調整の場合、一番影響するのは靴アッパーの素材です。
例えば靴のアッパー(上部甲側)が合皮素材の場合、ストレッチで伸ばせるのは僅かです。
一方でアッパーが本革の場合には靴はかなり伸ばすことが可能です。
それでは靴の素材別に伸びる伸びないを見ていきましょう。
皮革素材|スムースレザー・スウェード・ヌバック
皮革素材はストレッチにて大きく伸ばすことが可能です。数日時間をかけることでよりしっかりと調整することができる素材です。
革靴で一番多いスムースレザー(表面がツルッとした革)から起毛素材のスウェードまで本革であればストレッチ可能です。
本エナメル
本革の上をコーティングしたのが本エナメルです。本エナメルは一定のストレッチが可能です。
注意が必要なのは合皮素材のエナメル調アッパーです。見た目は本エナメルに近いですが、合皮の場合は殆ど伸びません。
本エナメルは下地がレザーなので時間をかけることである程度伸ばすことが出来ます。注意点としてはストレッチスプレーなどを使用した簡易ストレッチが困難なことです。
爬虫類系
爬虫類系のレザーもある程度伸ばすことが出来ます。あまり多くはないですが爬虫類系の革靴がきつい場合は専門店にストレッチを依頼しましょう。
爬虫類の種類によっても多少伸びにくい、伸びやすいがあるので注意が必要です。
合皮素材
近年爆発的な勢いで伸びてる合皮素材の靴は伸びるのでしょうか?
正解はほとんど伸びないです。
ストレッチャーにかけることで気持ち伸びることもありますが、ほとんど効果がないケースが多くなっています。
合皮素材の靴がきついといった場合は一度メール見積り等にてご相談ください。
メッシュ素材
メッシュもほとんど伸びません。メッシュは繊維素材のためストレッチャーにかけてもほとんど効果がないためです。
靴のサイズ調整参考価格
それでは気になるサイズ調整の料金についてです。当サイトでの調整をもとに紹介していきます。
- 一般ストレッチ 3000~4000円
- インソール調整 4000円~
- インソール交換 2000~5000円
- インソール作成 8000~12000円
- ブーツストレッチ 3000~4000円
- スニーカーストレッチ 2500~3500円
その他特殊なケースに付いては別途見積り可能です。無料のメール見積もりをご利用ください。
痛い箇所から判断するサイズ調整
「足のここが痛い!」
痛い箇所がはっきりしている場合は下記の見出しから修理方法を参照してみてください。
足が痛い場合のストレッチに関しては靴メンテナンス専門店での依頼をおすすめしています。依頼の際には靴を持参の上来店にて修理依頼してください。
小指側が痛い場合
足の小指側が痛い場合には靴のサイド部分を伸ばすことで、状態が緩和するケースが多くなっています。
足先にある程度の余裕がない場合には靴を前後と左右に伸ばして調整します。
またインソールをアーチのある立体的なものにて交換する調整方法もあります。足と靴の状態によってインソールもしくはストレッチにてサイズ調整します。
足の土踏まずや底面が痛い場合
底面が痛い場合は靴のクッション性が足りていないかインソールが足に合わないかのどちらかの理由が多いです。
靴のクッション性が足りない場合はインソールをクッション性の高いものにて交換することで大抵の場合状態が緩和されます。
またもとから付いているインソールが足に合わない場合にもインソール交換を行います。
靴の甲側に痛みがある場合
足の上部、甲側に傷みがある場合は色々な理由が考えられます。
足が甲高の場合にはきつさによる痛みなのでストレッチにて対応します。
甲側に痛みがある場合の一つの理由が靴ライニング(内部側面)の突起です。製造の工程でまれに小さい突起などができることがあり、それが足に当たるケースなどが考えられます。
ロングブーツの筒部分も実は伸びる
太ももまであるロングブーツはレザーであればストレッチによる伸ばしが可能です。
時間を掛けてじっくりと伸ばす必要があるのでシーズン前にストレッチを依頼するのがおすすめです。
またファスナーのついていないロングブーツの筒部分があまりにきつい場合にはファスナーをあとから付けてしまう方法もおすすめです。ストレッチでは対応できない大幅なサイズ調整も可能です。
スニーカーのサイズ調整は可能?
最後に依頼の多いスニーカーのストレッチです。近年は革靴よりもスニーカーが売れているので依頼される方も多いです。
スニーカーは革靴に比べて伸びづらいものが多くなっています。アッパーがレザーであればほとんどのものが伸びます。
注意が必要なのはカップソールと呼ばれるタイプのソールが付いているものはレザーでもほとんど伸びません。
以上靴のサイズ調整についての解説でした。靴のサイズ調整でお困りの場合には下記よりご依頼ください。来店での修理がおすすめです。
靴の修理に関する問い合わせはこちらからどうぞ
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